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2024.04.27

安全管理教育:安全運転のポイント

交通事故の原因を探っていくと、ほとんどの場合、”ヒューマンエラー”と言われる人間のミスで起こっています。
運転は「認知」「判断」「操作」という手順で成り立っていますが、ミスはいずれの手順においても起こります。

そこで今回は、それぞれの手順でどのようなミスが起こるのかを見てみましょう。

「認知ミス」の事故パターン

視野とは目を動かさずに見える範囲を言います。
両眼での視野は約200度で、そのうち色彩まで確認できるのはそれぞれ左右35度までと限られています。 特に、動いている状態で、注視点の周辺の情報を発見できる範囲の有効視野はさらに狭いものです。広い範囲が見えているような気がしていても、実は本当に見えている範囲はそれほど広くはないのです。

錯覚が引き起こす事故原因のひとつ

周囲に田畑が広がっている見通しのよい交差点で、白昼にもかかわらずクルマ同士の出合い頭の衝突事故が起きることがあります。
地理的な条件から「田園型交通事故」(田園型事故)、北海道東部の十勝地方で多発したことから「十勝型交通事故」(十勝型事故)などとも呼ばれます。
この事故には、「コリジョンコース現象」が深くかかわっていると考えられます。
コリジョン(collision)とは英語で「衝突、激突」の意味です。
コリジョンコース現象の特徴は、ドライバーが相手のクルマが近づいていたことに気づかない、あるいは止まって見えてしまうことにあります。
たとえば、直角に交わる見通しのよい交差点に、同じ速度で同時に接近する2台のクルマがあったとします。
そのとき、相手のクルマは常に斜め45度で進み続けます。
するとドライバーは近づいてくるクルマを止まっていると認識し、注意を払わなくなってしまいます。


従って、交通の場面の状況を正しく把握するためには、こまめに眼を動かして、(ミラーも活用しながら)前後左右の広い範囲を視野に入れていかなければなりません。

「判断ミス」の事故パターン

相手を認知しても、安全に関する知識が不足していたため、見え方などの判断を誤ることがあります。
知識不足に係わる事故には、次のようなものがあります。
○二輪車は実際より遠くに見えることを知らず、交差点で対向二輪車より先に右折しようとして衝突
○テールランプの位置が高い大型車は実際より遠くに見えることを知らず、夜間、前方の大型車との車間距離があると思ってスピードを上げたところ追突

安全運転には知識も必要です。
安全運転に関する情報に接する機会を大切にしましょう。

「操作ミス」の事故パターン

高速になると視力が低下し、特に近くのものが見えにくくなります。
運転時のように、動きながらものを見るときや動いているものを見るときの視力を「動体視力」といいますが、動体視力は静止視力(止まった状態で止まったものを見るときの視力)よりも低下します。
スピードを抑えた運転を心がけるとともに、高速走行時は近くの状況にもしっかり目を配りましょう。


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