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【給排水管メンテナンス入門】第5回 コストを抑える切り札!「更生工事(ライニング)」が選ばれる理由と寿命

はじめに

前回の第4回では、配管を新品にする「更新工事」について解説しました。資産価値が上がる大きなメリットがある反面、「費用が高額」「壁や床を壊す大がかりな工事になる」という高いハードルがあることもお伝えしました。
「できればもっと費用を抑えたい……」
「入居者やテナントに迷惑をかけずに、短期間で綺麗にする方法はないの?」
そんなオーナー様の強い味方となるのが、今回ご紹介する「更生(こうせい)工事)」です。
業界では「ライニング工事」や「ペイント工法」とも呼ばれるこの技術が、なぜ多くのビルでコストを抑える切り札として選ばれているのか、その理由と気になる寿命について詳しく解説します!

1. 更生工事(ライニング)の仕組みをおさらい

更生工事を一言でいうと、「今ある配管をそのまま活かし、内側をきれいに掃除してコーティングする工事」です。
壁や床を壊して管を引っ張り出すのではなく、配管のなかに特殊な機械を通し、以下の3ステップで行います。
 1. 研磨(クリーニング): 管の内部にビッシリ詰まったサビのコブや汚れを、特殊な研磨材や高圧洗浄で削り落とし、金属の地肌を露出させます。
 2. 乾燥: 管の内部をしっかり乾燥させます。
 3. コーティング(ライニング): 圧縮空気を使って、管の内側に「エポキシ樹脂」などの安全な塗料を薄く均一に吹き付け、新しい膜(ライニング層)を作ります。
これにより、サビだらけだった管の内側が、まるで新品のプラスチック管のような滑らかさへと生まれ変わります。

2. 更生工事が「切り札」として選ばれる3つの理由

多くのビルオーナー様や管理組合様が更生工事を選ぶのには、非常に現実的で大きなメリットがあるからです。

① 費用が圧倒的に安い(更新工事の数分の1!)
最大のメリットは「コストパフォーマンス」です。
更生工事は壁や床を壊す必要がほとんどないため、「解体費用」や「内装の復旧(リフォーム)費用」が一切かかりません。 工事にかかる総額を、更新工事の半分から、場合によっては数分の1にまで抑えることが可能です。

② 工期が短く、断水時間が最小限で済む
部屋ごとの壁を壊して管を入れ替える更新工事は、何日も部屋に職人が出入りし、長時間の断水が続きます。
一方、更生工事は早ければ数日、規模によっては1日単位で施工が終わることもあります。
入居者様やテナント様の日常生活・営業活動への影響を最小限に抑えられます。

③ 専有部(部屋の中)の立ち入り負担が少ない
配管の入り口と出口から作業を行うため、各部屋の床をひっくり返すような大がかりな作業が発生しません。
入居者様とのスケジュール調整のストレスが大幅に軽減される点も、オーナー様にとっては大きなメリットです。

3. 知っておくべき「更生工事の寿命」と注意点

メコストを抑える切り札として非常に優秀な更生工事ですが、もちろん万能ではありません。採用する前に必ず知っておくべき「限界」があります。

寿命(延命効果)は「約10年〜15年」
更新工事のように「これから30年〜40年持たせる」ということはできません。一般的に更生工事の寿命は10年〜15年前後と言われており、あくまで「現在の配管を長持ちさせるための延命処置」となります。

すでに「手遅れ」の配管には施工できない
更生工事は、元の配管の強度が残っていることが大前提です。 すでにサビが進行しすぎて管の壁がペラペラに薄くなっている場合や、完全に穴が開いて激しい漏水が起きている場合は、内部を研磨した瞬間に管が崩壊してしまうため施工できません。この場合は強制的により高額な「更新工事」を選ぶしかなくなります。

まとめ:どんなビルに「更生工事」がおすすめ?

更生工事が最も効果を発揮するのは、以下のようなケースです。
 • 築20年〜25年前後で、まだ致命的な漏水が起きていないビル
 • 「あと10年〜15年運用して、その後に売却や建て替えを計画している」というビル
 • まとまった大規模修繕の予算を今すぐ確保するのが難しい場合
大切なのは、「まだ更生工事が間に合うタイミング(サビが軽微なうち)に、いち早く手を打つこと」です。

次回からは、より具体的な部位別のメンテナンスとして、「第6回:【給水管編】おいしい水と水圧を守るために必要なメンテナンスの基礎知識」をお届けします。
飲み水に関わる管ならではの注意点を解説しますので、どうぞお楽しみに!


★ビオスからのワンポイントアドバイス

更生工事が選べるかどうかは、「今、管の壁が何ミリ残っているか(肉厚)」にかかっています。
当社ビオスでは、最先端の診断技術を使い、更生工事で十分に耐えられるかどうかを厳密にチェックします。
「予算を抑えてビルを守りたい」とお考えのオーナー様は、手遅れになる前にぜひビオスの無料診断をご相談ください。

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2026年 9月 5日掲載