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【給排水管メンテナンス入門】第3回 放置するとどうなる?漏水が引き起こす「損害賠償」と「資産価値」のリスク

はじめに

前回の第2回では、給排水管の寿命や、見逃してはいけない「5つのSOSサイン」についてご紹介しました。
「うちのビルも少しサインが出ている気がするけれど、まだ完全に漏水しているわけじゃないし、もう少し様子を見ようかな……」
そう思われたオーナー様、その「後回し」が、のちに目も当てられないほどの巨額な損失を招くかもしれません。
給排水管の劣化を放置し、いざ「漏水事故」が起きてしまうと、単に「自社の配管を直す費用」だけでは済まない、恐ろしいリスクが待ち受けています。

今回は、漏水が引き起こす「損害賠償」と「資産価値」のリアルなリスクについて解説します。

1. 被害は自室だけじゃない!恐ろしい「損害賠償」のリスク

戸建て住宅とは違い、複数のテナント様や入居者様がワンフロアや上下階に暮らすビル・マンションにおいて、漏水は「連鎖的な被害」をもたらします。
もし、上階の共用部や、特定の部屋の床下にある配管から水漏れが発生した場合、水は容赦なく階下へと染み出していきます。

テナントビルで起きる賠償トラブルの例
• 高額な営業補償

階下のテナントがオフィスや飲食店だった場合、パソコンなどの精密機器、什器、売り物の商品が水浸しになります。数日間の休業を余儀なくされれば、その間の営業利益の補償を請求されます。

• 内装の修繕費用
天井の張り替え、壁紙の交換、床(カーペットやフローリング)の全面張り替え費用など、莫大なリフォーム費用が発生します。

過去には、オフィスのサーバーや高額な医療機器が設置されている部屋の真上で漏水が起き、数千万円規模の損害賠償に発展したケースも珍しくありません。

2. 知っておきたい「責任の所在」:誰がお金を払うのか

漏水事故が起きたとき、最も揉めやすいのが「誰の責任か」という問題です。
原則として、以下のように区分されます。

• 共用部分(縦管など)からの漏水: ビルオーナー様や管理組合様の責任

• 専有部分(各部屋の床下など)からの漏水: その部屋の入居者様(またはオーナー様)の責任

「じゃあ、入居者の部屋の床下ならオーナーの責任じゃないのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、契約内容や経年劣化の度合いによっては、「配管のメンテナンスを怠っていた」としてオーナー様の管理責任(工作物責任)が問われるケースが非常に多いのが実情です。
さらに、多くのオーナー様が「火災保険(施設賠償責任保険)に入っているから大丈夫」と考えがちですが、「老朽化(経年劣化)による漏水は保険対象外」と判定されるケースもあるため、保険を過信するのは禁物です。

3. ビルの寿命が縮む?「資産価値」への致命的なダメージ

漏水のリスクはお金(損害賠償)だけではありません。建物そのものの「資産価値」にも深刻なダメージを与えます。

① コンクリートや構造体の腐食
漏水した水が建物の構造であるコンクリートに染み込むと、内部の鉄筋がサビて膨張し、コンクリートがひび割れる「爆裂現象」を引き起こします。これにより、建物自体の耐震性や寿命が著しく低下します。

② 深刻なカビ・ダニによる「健康被害」と「入居率低下」
壁の裏側や床下に溜まった水分は、あっという間にカビを発生させます。
一度染み付いたカビの臭いや健康被害は簡単には消えません。
これらが原因で「優良なテナント・入居者が退去してしまう」「次の入居者が決まらず賃料を下げざるを得ない」という、ビル経営における致命的な悪循環に陥ります。

まとめ:最大の防御は「漏水させないこと」

一度漏水事故が起きてしまうと、被害者への謝罪、原因特定のための壁の解体、保険会社との交渉、そして巨額の賠償対応など、オーナー様は膨大な時間と精神的ストレス、そして多額の費用を消費することになります。
「水漏れしてから直す」のではなく、「水漏れする前に直す(予防防衛)」
これこそが、結果として最もコストを安く抑え、大切なビルの資産価値と信頼を守る唯一の方法です。

次回は、そんな予防対策の主役となる、第4回:徹底比較!『更新工事(引き直し)』のメリットと、避けて通れない課題」について掘り下げていきます。
配管を新品にする工事の裏側を、包み隠さずお伝えします!


★ビオスからのワンポイントアドバイス

漏水トラブルの多くは、「事前の定期診断」で防ぐことができます。
「一度も床下の配管を見たことがない」「築年数が経っていて心配だ」というオーナー様は、トラブルが起きて加害者になってしまう前に、ぜひ一度ビオスの配管診断をご活用ください。

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