2025.05.24
安全管理教育:崩壊・倒壊災害防止のポイント
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2025.05.24
建設業において「三大災害」とは、①墜落・転落災害、②建設機械・クレーン等災害、③倒壊・崩壊災害です。
崩壊・倒壊災害に焦点をあてると、全国で発生した死亡事故の内訳のうち三番目に多かったのが、崩壊災害:土砂崩壊等(掘削工事)、資材の荷崩れ(運搬作業)、倒壊災害:立てかけていたものが倒れたなど(多くは建築工事における資材)となっています。
一旦発生すると大きな被害になる特徴があります。運が良ければ不休で済むかもしれないが、運が悪ければ死亡も考えなければならない作業における手順の確認、危険予知、災害防止対策を実践して作業にあたる必要があります。
建設業の死亡災害の事故の内訳
全国で発生した死亡災害の内訳を見ると、三番目に多かったのが、崩壊・倒壊となっています。これらの災害は、例えば東京都内の土木工事では発生件数こそ少ないものの、昨年も生き埋め災害が起きているように、いったん発生すると大きな被害になる特徴があります。
建設業の死亡災害の事故の型別内訳(令和4年)
崩壊、倒壊災害の災害事例
崩壊に関する事例
斜面が崩壊して土砂崩れに!
掘削現場で法面が崩壊!
荷を積み込み中に崩れ!
崩壊に関する事例
解体中の塀が崩れ下敷きに!
ビル解体中に壁が倒れた!
看板解体中に看板が倒れた!
倒壊・崩壊災害を起こさないために
倒壊災害の防止
1. 安全衛生管理計画の策定
建設現場における安全衛生管理体制を明確にし、具体的な対策を計画します。
2. 定期的な機器点検
建設機械や器具を定期的に点検し、異常がないか確認します。
3. 上下・高所作業時の安全対策
高所作業を行う際には、作業床の設置、手すりの設置、安全帯の使用など、墜落・転落災害を防止するための措置を講じます。
4. 工法の確認
採用する工法が安全であるか、事前に確認し、問題がある場合は適切な対策を講じます。
5. 危険予知訓練の実施
作業前に危険予知訓練を実施し、作業者全員が危険を意識できるよう教育します。
6. 天候に応じた対策
天候が悪い日は、作業を中止したり、天候に対応した安全対策を講じます。
7. 5Sの徹底
現場を整理整頓し、安全な作業環境を整備します。
8. ヒヤリ・ハットの共有
危険を予知した事象や、危険を回避した事象を共有し、安全意識を高めます。
9. 墜落・転落災害の防止対策
高さ2m以上の場所では、作業床を設置するか、手すりや覆いを設置します。作業床が設置できない場合は、防網を張り、安全帯を使用します。安全帯の使用に際しては、安全帯取り付け設備の設置、二丁掛けの徹底など、安全な使用方法を徹底します。フルハーネス型安全帯を使用する場合は、専用の特別教育を受講させます。
10. 土砂崩壊災害の防止対策
事前に地山の状況を調査し、適切な法勾配で掘削を行います。
必要に応じて、土止め支保工を設置します。
点検者を指名し、浮石やひび割れ、含水状態などを点検します。
11. その他の対策
作業場内での車両の運行と歩行者の経路を分離します。
工事に関係ない車両の作業場内への進入を防ぎます。
危険な場所には、警戒標識や案内を設置します。
崩壊災害の防止
1. 地盤調査と評価
1-1 地山の状況把握
現場の地山状況(地層、地下水位、地盤の硬さなど)を詳細に把握し、崩壊の可能性を評価することが重要です。
1-2 専門家による調査
必要に応じて、地質調査の専門家を招き、客観的な調査結果に基づいた評価を行うことも有効です。
2. 土留め支保工の設置
2-1 掘削箇所への対応
掘削箇所や斜面において、土留め支保工(土止め壁、矢板、木杭など)を適切に設置し、崩壊を防ぐ必要があります。
2-2 設計と施工
土留め支保工の設計は、地山状況や掘削深さなどを考慮して行い、適切な施工を徹底する必要があります。
3. 作業計画の徹底
3-1 作業順序の明確化
掘削作業の順序や作業内容を明確にし、作業者に周知することで、作業中の危険を減らすことができます。
3-2 緊急時の対応
土砂崩壊が発生した場合に備え、緊急時の対応策を明確にし、避難経路の確保などを徹底する必要があります。
4. 安全点検の実施
4-1 定期的な点検
掘削箇所や土留め支保工の点検を定期的に実施し、異常がないか確認する必要があります。
4-2 作業前の点検
作業開始前に、地山や土留め支保工の状態を点検し、異常がないか確認する必要があります。
5. その他
5-1 安全帯の着用
墜落・転落の危険がある場所では、安全帯を着用するように徹底する必要があります。
5-2 作業者の教育
作業者に対して、土砂崩壊の危険性や防止対策について教育を実施し、安全意識を高める必要があります。
5-3 情報共有
発注者、設計者、施工者の間で、地盤状況や崩壊の危険性に関する情報を共有し、連携して対策を講じる必要があります。
社員とともに歩む「ビオス」
ビオスは、現場における安全管理を徹底し、1979年(昭和54年)より社員一丸となり、給排水管更新・更生工事の専門企業として、皆様の快適な生活を守り続けております。
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2025年5月23日掲載